Independent Bottler~Seminar~
2週にわたりウイスク・イー主催の「独立瓶詰業者」いわゆる“ボトラーズ”のセミナーへ行ってきました。
先週開催のセミナーは「Cadenhead’s」です。
ゼネラルマネージャーのマーク・ワット氏が来日。来年175周年を迎える、1842年にアバディーンで創業。
最古のボトラーズ「ケイデンヘッド」の樽選びのこだわりや今後のリリースに関して説明を受けました。
List(Cadenhead’s)
1 Glenrothes 2001
2 Auchentoshan 1992(3回蒸留、24年熟成でクリーミー)
3 Creations 1992(ブレンデッドモルト)
4 Bruichladdich 1991
5 Bunnahabhain 2005(フェノール値25ppm)
6 Caol Ila 1984
今週開催のセミナーは「モリソン&マッカイ」です。
創業者ケニー・マッカイ氏が来日。
どちらのボトラーズにも共通しているのがノンチルです。
いわゆる冷却濾過をしないスタイルです。
樽で熟成したウイスキー原酒は、温度が低くなると溶け込んでいる香味成分の一部(ミネラル・イオン・脂質)
が飽和状態となって析出し白濁します。
通常はこれを防ぐために、原酒や製品を約0~5度まで冷却して濾過します。
冷えると析出してくるウイスキー中の成分には、麦芽由来のものと、樽由来のものとがあり、
いずれもウイスキーの持つ味わい成分の要素と考えられています。
本来のウイスキーの持つ味わいの成分要素を除去しないという考え方です。
List(Morrison & Mackay)
1 Dofftown 2009(ブレンド用にまわされる原酒をボトラーズで樽詰め)
2 Fettercairn 2009 (バタースコッチのような味わい。ホワイト&マッカイ社所有)
3 Caol Ila 2008(レモンメレンゲパイ風味)
4 Ledaig 2008(フィッシャマンズフレンドのリコリスのトローチ風味)
※ 蒸留所は現地でレチャックと呼ばれているらしい
5 Glen Moray 1992(ライトボディにもかかわらず濃縮感がある)
Bowmore 1991(ボウモアなのにブルイックラディの熟成庫で保管のシェリーバット)
普段、なかなか情報のないボトラーズですが、このようなセミナーを開催していただき大変勉強になりました。