Emilio Hidalgo ~Seminar~
銀座の「スペインクラブ」さんでシェリーセミナーを受けてきました。
ヘレスでは希少価値の高い、家族経営のボデガ、エミリオ・イダルゴ。
1874年創業のボデガは、現在、5代目のフェルナンドさんが伝統を継承しています。
熟成庫の床には、湿度を保つため、砂が敷かれています。
第一、第二クリアデラの継ぎ足しは、決まった方程式はなく、匠の技で決まり、
ゆっくり熟成させ、厳選し、組み合わせるという、まさに究極のブレンデッドワインです。
地図の白い地域(アルバリサ)は年間600ミリの雨が降ります。
ワインの品種とは違って“パロミノ種”はフルーティなものではなく、ニュートラルな状態です。
こちらで使われている“ボタ”いう樽 は、アメリカンオーク樽(新樽は一切使わない)で、
古けれ良いとされています。
シェリーは、生物学的熟成から始まり、酸化樽熟へと進みます。
ワインの上に2センチ位のフロール(酸膜酵母)を失わないように、湿度、温度、酵母の栄養を与えながら、
酸化熟成させます。この場合の“酸化”熟成という表現は、ボジティブな熟成という意味合いがあります。
1本目の試飲は「イダルゴ・フィノ」
4年6ヶ月の生物学的熟成100パーセント(酸化熟成していない)です。
すっきりとした辛口で、フロールからくる繊細な香りがあります。
2本目は「ラ・パネサ・エスペシャル・フィノ」で、“ラ・パネサ”とは、畑の名前。
15年~20年の長熟フィノは、かなり珍しいみたいです。
というのも、フロールを何十年も維持させることが難しいとされているからです。
長期間のフロールを維持させる際に、どうしてもフロールが薄くなってします時があり、
若干の酸化熟成があるので、色がゴールドになっています。99%生物学的熟成です。
3本目は「アモンティリャード フィノ エル・トレシーリョ」“エル・トレシーリョ”とはトランプゲームのこと。
75%の生物学的熟成と25%樽熟成から成立ち、香りはキャラメルやへーゼルナッツ、味はドライでエレガント。
マンチェコチーズとのフードペアリングがよかったです。
4本目は「ヴィジャパネス オロロソ・ヴィエホ」で、フェカセーロとの相性がよく、余韻の長い味わい。
5本目は、「イダルゴ・ペドロ・ヒメネス」ベタつかず、サラッとしているにもかかわらず、深い味わい。
そのままでも美味しいのですが、バニラアイスにかけて食べてみたい“PX”です。
フィノと“PX” は冷やして(8度)飲むのがよく、他は14度位がベストみたいです。
ピコスとフィグもシェリーに合いますね。
後日、数本入荷予定です。